「今日は調子が悪そうだから、休ませたほうがいいのだろうか」
「先生の対応によって、子どもの気持ちが左右されてしまわないだろうか」——不登校を経験したお子さんは、気持ちの波が大きく出ることがあります。
そのたびに、どう接すればよいのか迷う保護者の方は少なくありません。
今日は、登校時に少し疲れた様子だった生徒が、授業を通じて表情を変えていった、当校でのある一日をご紹介します。
特別な声かけをしたわけではありません。むしろ、「いつもと変わらない態度で接する」ことこそが、この変化につながっています。
なぜ「気持ちの波」がこれほど心配になるのか
不登校を経験したお子さんは、日によって気持ちの浮き沈みが大きく出ることがあります。
元気な日もあれば、朝から疲れた様子の日もある——そうした波を目にすると、保護者の方は「今日は無理をさせないほうがいいのか」「先生の対応も、その日の様子に合わせて変えたほうがいいのか」と迷ってしまいます。
お子さんに合わせすぎると、かえって「今日は行かなくてもいいんだ」という気持ちを強めてしまうのではないか、という不安もあります。
一方で、まったく配慮せずに接すれば、しんどさが増してしまうのではないかという心配もあります。
この「どこまで合わせて、どこから合わせないか」という線引きの難しさが、保護者の方を悩ませる大きな理由のひとつです。
当校では、生徒それぞれにペースがあることを理解しようとしながらも、合わせすぎないこともまた、社会的な自立を促すうえで大切だと考えています。
先生の態度が生徒の調子によって大きく変わらないこと——それが、生徒にとって「ここは安定した場所だ」という感覚につながっていきます。
実際の生徒の様子
先日、高校3年生のある生徒と、世界史のプリント1セットに取り組みました。
登校時は、いつもより少し疲れた様子が見られました。
それでも、学習自体は特に詰まることなく、スムーズに進めることができました。
学習を進めながら、生徒は趣味の話をたくさん聞かせてくれました。
登校時は疲れた様子だったものの、話をするうちに表情も明るくなり、帰る頃には楽しそうな様子が見られるようになっていました。
この様子から分かること
この日の様子から分かるのは、「疲れている状態」で登校したとしても、教室での時間の過ごし方次第で、気持ちに変化が生まれることがあるという点です。
大切なのは、生徒の疲れた様子に合わせて特別な対応をするのではなく、いつも通りの学習の時間を、いつも通りの態度で過ごすことです。
心理学の分野では、「やる気が起きてから行動するのではなく、行動を起こすことでやる気が生まれる」という考え方があります。
今回のケースでも、疲れた状態のまま頑張って教室まで来て、いつも通りプリントに取り組み始めたことが、結果として表情の変化につながったと考えられます。
もうひとつ大切なのは、先生の態度が変わらなかったことです。
生徒の調子に合わせて先生の接し方が大きく変わってしまうと、生徒は「自分の調子によって、周りの反応が変わる」と感じやすくなります。
反対に、疲れていてもいつも通り迎え入れ、いつも通り学習を進める——そうした変わらない対応は、生徒にとって「ここは安定している場所だ」という安心感につながります。
通信制高校・サポート校でできること
当校では、生徒の気持ちの波に寄り添いながらも、対応そのものは大きくぶらさないことを心がけています。具体的には、次のようなことを大切にしています。
- 生徒の調子に応じて過度に対応を変えず、いつもと変わらない態度で接する
- 頑張って教室まで来てくれたこと自体を、まず受け止める
- 「やる気が出たら取り組む」のではなく、「取り組み始めることでやる気につながる」ことを前提に、無理のない範囲で学習を始めてもらう
- 学習の合間に、生徒自身の話に耳を傾ける時間を持つ
- 生徒それぞれのペースは理解しつつ、合わせすぎないことも意識する
気持ちが不安定な日があっても、教室という場所自体は変わらない——その安定感が、生徒にとって通い続けられる土台になると、当校では考えています。
まとめ
気持ちの波が大きいお子さんに、どう接すればよいか迷うのは自然なことです。
ですが、今回ご紹介したように、先生が変わらない態度で迎え入れ、いつも通りの時間を過ごすことで、疲れた様子だった生徒の表情が明るくなっていくこともあります。
当校では、そうした「変わらない安定感」を大切にしながら、日々の学び直しを続けています。
相談のご案内
「気持ちの波が大きく、通い続けられるか心配」という方も、まずは一度当校にご相談ください。
お子さんの現在の状態に合わせて、どのように高校生活を送っていけるか、一緒に考えます。
