高校辞めたい人はまず中退するリスクを考えて!高校辞める前に通信制高校を知ろう

生徒

高校辞めたいけど、高校卒業しといたほうがいいよなぁ‥

高校が合わない、人間関係が苦手などの理由で高校を辞めて、通信制高校に転校する人は多いです。
今いる高校を卒業するのが難しくても、通信制高校なら自分のペースで高校卒業を目指せるからです。
スポーツや仕事などに専念するために積極的に通信制高校を選ぶ人もいます。

ただし、高校を辞めることにはリスクが伴います。
高校を辞めるリスクをしっかり理解して、後悔しないようにしましょう。

この記事では、高校を辞めたい人が考えておくべきこと、親がとるべき行動をまとめました。

目次

高校を辞めたい人が増えている?高校中退者の人数

文部科学省の調べでは、令和2年度の全国の高校中退者数は、34,965人で高校生全体の1.1%でした。
平成20年度の高校中退者は高校生全体の2%だったので、少子化の影響もあってか、高校中退者数も割合も減少傾向にあります。

高校中退者数の人数や割合は低下していますが、高校での長期欠席者数や不登校生徒の数はほぼ横ばいです。
中退はしていないけれど、高校を辞めたい人の割合は増えていると推測することができます。

(参考:文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」

高校を辞めたい理由や原因

文部科学省の調べでは、高校を辞める理由や原因が以下のように示されています。

  • 高校での目的意識が不十分なまま高校に入学している
  • 学力に差があり、高校の勉強についていけない
  • 高校生活に適応できない
  • 高校で自分の興味がある勉強ができない
  • 進路変更したいのに、途中で学校や学科を変更できない
  • 留年が決まったため、中退を選択する

高校を辞める原因は複雑に絡みあっていて、1つではないことが多いです。
また、高校を辞める原因が、本人の問題であることもあれば、学校制度の問題の場合もあります。

(参考:文部科学省「高等学校中途退学問題について」

高校を辞める前に考えたい高校中退のリスク

高校を辞める前には高校中退のリスクについて知っておきましょう。
高校中退の主なリスクは、以下の2つです。

  • 就職で不利になる
  • 進学するときのハードルが高くなる

高校を中退すると最終学歴が中卒になります。
求人は高卒以上を対象にしたものがほとんどで、中卒ですぐに希望の職業に就くことは難しいです。
待遇や給与も高卒向けの求人よりも低いことが多いです。

また、大学に進学するためには高校卒業資格が必要です。
高校中退後に大学受験をする場合は、再度高校に入学して高校卒業資格を取得するか高卒認定試験に合格する必要があります。
今の高校から進学を目指すよりも、時間や労力、お金がかかることも。

高校を中退することはそういったリスクがあります。

高校を辞めたい場合には、中退するよりも通信制高校への転入学がおすすめです。
通信制高校に転入すると、今までの高校でとった単位を引き継いで高校卒業を目指せるので、今までの頑張ったことが無駄になるリスクも減らせます。
通信制高校を卒業すれば、「高卒」資格を得ることができ、全日制高校と同様の進路があります。

高校を辞めたいと言われた時に親がすべきこと

子どもに高校を辞めたいと言われたら、親はすぐにOKとは言えないですよね。
高校を辞めたいと言われた時に親がすべきことをまとめました。

  • 高校を辞めたい理由に耳を傾け、子どもの話を聞く
  • 高校の先生に相談する
  • 家族で話し合う

高校を辞めたい理由に耳を傾け、子どもの話を聞く

高校を辞めたいと言われたら、まずは子どもの話を聞きましょう。

子どもに高校を辞めたいと言われたら、驚く親がほとんどだと思います。
しかし、頭ごなしに否定してしまうと、子どもの気持ちを聞き出すことができないですし、親子の溝が深まってしまうかもしれません。

高校を辞めたいのは、子どもからのSOSである可能性もあります。
今の高校に通って心身ともに健康でいられないのであれば、高校を辞めることも受け入れなければなりません。

まずは高校を辞めたい理由に耳を傾け、子どもと一緒にこれからのことを考えましょう。

高校の先生に相談する

子どもに高校を辞めたいと言われても、子どもの話だけで判断するのは難しいと思います。
高校の先生に相談し、子どもの普段の様子や人間関係について情報をもらい、正しい判断ができるようにしましょう。

また、高校の先生に相談することで先生も問題意識をもって子どもと接してくれる可能性があります。
高校の先生が寄り添ってくれることで、また前向きに学校に通うことができるかもしれません。

それでも学校に通うことが難しいのであれば、高校を辞めることを検討しても良いでしょう。

家族で話し合う

子どもに高校を辞めたいと言われたら、家族で話し合う時間をつくりましょう。

子どもは高校を辞めたい言っていても、高校を辞めた後や将来のことを具体的に考えられていないかもしれません。
高校を辞めた後の進学や就職、リスクについて情報を共有しましょう。

家族で話し合うときには、子どもを責めるのではなく、より良い選択ができるように一緒に考える姿勢が大切です。

高校を辞めたい人が通信制高校に入る前に考えたいこと

高校を辞めて、通信制高校への転入や編入を選択する人は沢山います。
しかし、予備知識なしに通信制高校に入ると、入学前のイメージとギャップがあり、「やっぱり高校辞めたい。」となってしまうかもしれません。

時間もお金も無駄にしないために、通信制高校の情報を集め、よく考えてから入学しましょう。

通信制高校は高校卒業したいという意思が必要

通信制高校は全日制高校よりも時間や勉強のスケジュールが自由になります。
今の高校がしんどいという人は、通信制高校で高校卒業を目指す方が良いかもしれません。

しかし、通信制高校は自由な一方で、自己管理ができないと高校を卒業することが難しいです。
絶対に高校卒業したいという意思をもって、コツコツと勉強に取り組むことが必要になります。

自己管理に自信がない人は、勉強面や生活面、精神面のサポートが受けられる通信制高校を選ぶことをおすすめします。

今の高校がつまらない場合は通信制高校ではどんな高校生活になるのか想像してみよう

今の高校がつまらなくて通信制高校への転校を考えている場合は、通信制高校ではどんな高校生活になるのか想像してみましょう。

通信制高校では、全日制高校よりも時間が自由になるので、趣味やスポーツ、バイトに没頭することも可能になります。
一方で、やりたいことがないと時間をもて余してしまったり、孤独を感じたりするかもしれません。

通信制高校の資料請求をしたり、オープンキャンパスに参加したりして、具体的に高校生活をイメージしておきましょう。

通信制高校は選択肢の一つ。自分にとってのメリットとデメリットを比較しよう

高校を辞めるとしても通信制高校は選択肢の1つに過ぎません。
自分にとってのメリットとデメリットをしっかり比較しましょう。

通信制高校にはメリットが沢山ありますが、人によってはメリットがデメリットになってしまうことがあります。
例えば、通信制高校は時間やスケジュールが自由になりますが、自己管理ができないと堕落してしまうことも。

通信制高校が合っているのか、他の進路が良いのか、できる限り情報収集してから高校を辞めても遅くはないと思います。

高校を辞めた後の選択肢

高校を辞めた後の選択肢は1つではありません。
自分に合った選択をすることで、高校を辞めても充実した人生を歩むことができるでしょう。

・高卒認定試験に合格して進学する
・働く
・ちょっと休む
・通信制高校に転入(編入)する

高卒認定試験に合格して進学する

高校を辞めても、高卒認定試験に合格すれば、大学や専門学校を受験することができます。
公立・私立問わず、全国のどの大学でも受験することができます。

ただし、高卒認定試験の合格率は40%程度で、しっかり勉強しなれば合格できない試験です。
高卒認定試験合格を目指すのであれば、高校を辞めた後、自力で勉強に集中する必要があります。

高卒認定試験に合格しただけでは、高卒資格は得られないので、最終学歴は中卒のままです。

働く

高校を辞めた後、すぐに働くという選択肢もあります。

就職については、今の高校で斡旋してもらうことはできないので、ハローワークなどで自力で仕事を探すことになります。
ただし、中卒の場合は高卒よりも求人数が少なく、希望の職種や給与の仕事につくのは簡単ではありません。
知り合いのツテで就職をしたり、アルバイトから始めて正社員を目指したりする人もいます。

高校を辞める前に、どんな仕事ができるのか調べておくと良いでしょう。

ちょっとゆっくりする

「高校生活に疲れて果ててしまった。」という人は、ちょっとゆっくりするという選択肢もあります。

高校生活で人間関係などに悩んでいる人は、心身のバランスが崩れているのではないでしょうか。
心身のバランスを崩したままでいると、うつなどになってしまい、回復に時間がかかることがあります。
そうなる前に一度休んで、エネルギーが回復してから動き出すのも良いと思います。

ゆっくり休みながら、将来のことを考えてみると正しい判断ができるかもしれません。

通信制高校に転入(編入)する

高校を辞めたいと思ったら、通信制高校に転入(編入)するという選択肢もあります。
今の高校を辞めずにそのまま通信制高校に転入することもできますし、一旦中退していても編入という形で通信制高校に入学することができます。

できれば、今の高校を辞めないでそのまま通信制高校に転入する方がおすすめです。
高校を退学している期間がない方が、同級生と同じ高3の3月で卒業できる可能性が高いからです。

高校を辞めたいと思ったらすぐに退学届を出さず、通信制高校への転入も検討した方が良いです。

高校卒業資格がほしいなら通信制高校も

高校卒業資格を取得すると、高卒求人に応募することができます。
大学や専門学校への進学もできるようになります。
今の高校を辞めたいけれど、高校卒業資格はほしいという人は、通信制高校への転入学も1つの選択肢です。

通信制高校は、必要な単位さえ取得すれば高校卒業資格を取得することができます。
必要な勉強だけに集中できるので、早くから大学の受験勉強に専念したり、勉強以外の時間は自分の将来のために使ったりもできます。

通信制高校で将来につながる勉強に集中するのも良いのではないでしょうか。

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